企業、人、未来がつながる
SDGsニュースサイト

ソトコトサロン

2021.10.27

新型コロナウイルス感染症の拡大から1年半。新たな生活習慣として整理整頓を。

「新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、整理整頓をすることを強く意識していただきたい。」

こう語るのは、バイオメディカルサイエンス研究会(略称:バムサ・BMSA)の理事長を務める瀬島俊介理事長。瀬島理事長は「STOP感染症戦略会議」のもと立ち上がった、「科学的エビデンスを活用した感染症対策 新・生活習慣普及促進研究会」の副座長もつとめています。今回は、感染症分野における啓発活動に従事する瀬島理事長に、新型コロナウイルス感染症の拡大から1年以上が経った今、我々の新しい生活様式について詳しくお伺いしました。

認定特定非営利活動法人 バイオメディカルサイエンス研究会とは?

筆者:BMSAとはどのような団体なのでしょうか。

瀬島理事長:バイオメディカルサイエンス研究会は1987年に厚生省所管の研究機関の研究者によって設立された団体です。公益性を目的に、感染症および公衆衛生分野における社会支援、啓発活動を国内外において展開しています。また病原性微生物の取り扱い、安全な管理運営に関するバイオセーフティ技術を基盤とした技術講習会など、その知識を広める取り組みも行っています。

筆者:バイオセーフティ技術。耳馴染みのない資格のように思います。

瀬島理事長:バイオセーフティの技術資格とは国の国家資格の一つです。日本国内ではバイオメディカルサイエンス研究会のみが資格認定されています。我々はこれまでにおよそ4000人に対して実習、資格認定試験を行っており、これが評価され2015年には厚生労働省から、保健医療等の分野で顕著な実績を残した団体または個人を表彰する賞として「保健文化賞」を受賞しています。

筆者:新型コロナウイルス感染症の拡大に対して、どういった取り組みを行っているのでしょうか。

瀬島理事長:新型コロナウイルス感染症拡大以降は、厚生労働省が発信される内容を一般の方にもわかりやすいかたちで伝える取り組みを行っています。最近では、軽症者患者の受け入れ施設のガイドラインを無償で日本語と英語の2言語で世界中に発信するなどといった情報発信も行っています。

床面から約7割の陽性反応、整理整頓を強く意識した行動

筆者:新型コロナウイルス感染症の拡大から1年が経ちましたが、我々が改めて意識していくべきことはどういったことでしょうか。

瀬島理事長:整理整頓を行うことです。「5S」整理、整頓、清掃、清潔、躾とも言いますが、これを徹底していただきたいです。特に、菌は床面に圧倒的に多いです。我々は、床面、立面、ドアノブなど様々な場所でPCR検査を行いましたが、床面からは約7割の陽性反応が出ました。これは昨年の1月にCDCが武漢で行ったウイルスの遺伝子レベルの調査でも明らかになっています。

筆者:床面に菌が多いとされる要因は何でしょうか。

瀬島理事長:新型コロナウイルスには様々な持ち込み要因が存在し、それらが感染を引き起こします。多くの人が集まり蜜になっている状態で会話をすると感染性が高いといわれる理由は、感染者の唾液の中に含まれるウイルスが拡散し、床に多く付着するためです。この床に付着したウイルスがさらに履物や洋服に付着し持ち込み要因の1つとなります。

筆者:対応策として、整理整頓といった床のケアが重要になるということでしょうか。

瀬島理事長:対応策としては、抗ウイルス系の薬剤を散布することが挙げられます。これにより、菌が消毒され遺伝子が全く検出されなくなるという実験結果が出ているため、床のケアは非常に重要になります。もちろん、抗ウイルス剤の散布前に整理整頓を行うことが大前提としてあります。特に床にダンボールを置いている、荷物やコートをそのまま置いている等の状態は論外です。しかし、例えば病院だとストレッチャーを置いていることも床面にデッドスペースが生じる要因となります。

筆者:床面に抗ウイルス剤を散布する際に注意するべきことはありますでしょうか。

瀬島理事長:まずは、床面を腐食しないような抗ウイルス剤の使用がポイントとなります。また、床面に使用する際にはその使用量に気をつけていただきたいです。特に広い面積に散布するときは撒きすぎに注意する必要があります。また、抗ウイルス剤の散布前には必ず部屋を片付け、片付けたあとにその適切量を散布することが感染症予防に繋がります。

消毒液選びの3つのポイント

筆者:抗ウイルス剤の散布が有効であるということですが、消毒液を選ぶポイントを教えていただきたいです。

瀬島理事長:我々は消毒薬には3つの重要なファクターがあると考えています。有効性と安全性と安定性です。消毒液を選ぶ際にはこれらを兼ね備えているか見る必要があります。

筆者:株式会社エストが、マイプロの開発に際し配合される病原菌プロテクト原材料「MP-2*」の抗ウイルス効果についての検査を依頼したことについても伺いたいです。検査依頼を受けたマイプロについて、新型コロナウイルスに対してどのくらいの効果があるのでしょうか。

※MP-2は水90%、電気水素水(EHウォーター)7%、アピザス3%によって生成され、MP-1を10倍に希釈したもの

瀬島理事長:プラーク法を用いて感染価の測定を行いました。これはウイルスを増殖させた後、その増殖をいかに薬剤が阻害するかを測定する方法です。ウイルスに感染することで細胞の形状が変化することを利用しウイルス量を測定します。この結果MP-1について、10分の反応で99.99%低下しており、コロナウイルス(ヒト)に対して顕著な抗ウイルス効果が認めらたといえます。また、人体に対する安全性の試験をやっており、保存期間に関しても1年の保管であっても適切に使用すれば十分に有効であることが実証されています。

筆者:新型コロナウイルスに対する抗ウイルス剤として有効であるということですね。

菌を持ち込まないような空間の環境管理

筆者:今後、ワクチンの接種が始まりまるなかで、我々生活者にメッセージをお願いします。

瀬島理事長:新型コロナウイルス感染拡大初期に、ダイヤモンド・プリンセス号で発生した陽性患者を引き受けた自衛隊中央病院は、知見が少ない時期であったのにもかかわらず、実は感染者を一人も出していません。これは、マスクの使用、手指衛生の徹底や防護服の着用法などといったスタンダード・プリコーションに加えて、整理整頓や清潔さの指標がきっちりと設定されていたことがあります。今後、ワクチンの接種が始まりまるなかで、3蜜だけでなく、みなさんが集まる空間の環境管理がきっちりとできているかがとても重要なポイントとなります。そのため、3蜜を避けるということだけでなく、まずは住環境等に菌を持ち込まないこと、そして整理整頓をするということを強く意識していただきたいです。

・除菌・抗菌・消臭剤 「マイプロ」について
  https://sotokoto-online.co.jp/maipro/

編集部のコメント

本稿では、新しい生活習慣についてお伝えしました。新型コロナウイルス感染症の拡大から1年以上が経ち、様々な知見が蓄積されました。例えば、3蜜を避けるといった対策は非常に有効であると知られています。しかし、今回お話を伺ったなかで、床面に菌が圧倒的に多いというお話は筆者にとっては耳新しいものでした。多くの研究機関や専門家は、研究と同時に様々な情報の発信に注力しています。我々生活者も自ら情報を掴みに行くことで、このコロナ禍を乗り越えられればと思います。末尾になりますが、取材にご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

瀬島俊介

バイオメディカルサイエンス研究会(BMSA)理事長。
2016年に理事長に就任。就任前は外務省支援のもと国際教育に注力し、特にベトナムにおける感染症の予防を教育・研修という観点から研究。その他にも、ワクチンの品質や資格検定システムに関する国際的な研究会に参加。これらの国際的な取り組みの経験から現在に至る。2021年、「科学的エビデンスを活用した感染症対策 新・生活習慣普及促進研究会」副座長に就任。

認定特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会
https://www.npo-bmsa.org/
13 件

関連記事