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ソトコト広報室

2021.08.31

「測る」から「図る」へ。大崎電気のスマートメーターで社会を見守りながら、エネルギーソリューションでCO2削減と快適な省エネ社会の実現へ

電力使用量の「見える化」など、エネルギーソリューションを提供する大崎電気工業の エネルギーマネジメント事業。快適で効率的な省エネ効果を得られるとあって、3,000件以上のホームセンターや家電量販店に導入されています。ここ1年ほど「脱炭素」「SDGs」の一環で「CO2削減」への社会的な機運が急速に高まる中、エネルギーマネジメント事業はどのような役割を目指しているのでしょうか?今回は、前職で釣り具・アウトドア用品の販売、寝具メーカーの営業をしていた異色の経歴を持つ営業本部 エネルギーソリューション営業統括部 EMS課 課長 坪井良浩氏にソトコトNEWS北野がエネルギーマネジメント事業の現状や未来へのビジョンを聞きました。

エネルギーマネジメントが生まれた背景

北野:本日はお時間いただきありがとうございました。まずは坪井さんの入社のきっかけはについて教えて下さい?

坪井:実は転職組で、大崎電気工業は3社目なんです。もともと釣り具・アウトドア用品を販売する量販店勤務を経て、寝具メーカーの営業をしていました。当時、量販店関係の省エネのサービスの募集があって、それまでの経験から量販店さんの気持ちなら掴めるかなと思ったのがきっかけです。

北野:気持ちが掴めるって大事ですよね。現在取り組まれているエネルギーマネジメント事業が生まれた背景について教えてください。

坪井:エネルギーマネジメント事業はもともと省エネベンダーが企画を持ち込み、技術的な部分は大崎電気工業が担って、2003年にスタートしました。国の省エネ法改正も後押しになって、事業は順調に伸びてきました。2007年から2010年頃は、省エネといえばコストダウンを意識していましたけれど、2011年に東日本大震災の際に電力供給不足を補う計画停電が実施されたために、負担の大きな省エネへの忌避感が広がりました。2013年から2014年頃には無理のない省エネへとトレンドが変化し、さらにここ1年は「脱炭素」「SDGs」をキーワードに「CO2削減」を意識した省エネへシフトしている感じですね。

北野:当初と比べるとエネルギーをマネジメントする方向で、どんどん社会の温度感や機運が高まっている感じでしょうか?

坪井:CO2削減への社会的機運は、ここ1年急激な高まりを感じますね。菅首相が表明した日本の温室効果ガス46%削減目標も、機運を後押しする要因のひとつかと思います。GoogleもRE100キャンペーンに参加して取り組んでいますし。ヨーロッパ系の企業は特にRE100の製品を求めているようです。今ではRE100はブランド的な取り扱いです。そうなると、海外向けに商品を製造している企業のトップはRE100の動向が気になるのです。実際に現場では、トップダウンでCO2削減という話が出ていますね。日本企業はまだそこまで進んでいなくて、今ようやく着手したところです。
大崎電気 坪井様

エネルギーの見える化やクリーンエネルギーの調達に貢献

北野:エネルギーマネジメントに取り組むと、クライアント企業にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?

坪井:大崎電気のエネルギーマネジメントシステムをご利用いただいている企業の多くは、もともと「見える化」ではなくコストダウンに関心がありました。なぜエネルギーの使用量が増えたり減ったりしたのか、その原因が判明すれば良しとしていたのです。ところが今では「脱炭素」を目指すことになり、エネルギーの利用において炭素的なものと脱炭素的なものの割合を把握する必要性が出てきました。そこでこれからは、エネルギーマネジメントに会計管理的な要素が必要な時代になるだろうと感じています。例えば工場の生産設備や照明に、どのようなエネルギーを割り当てるのか?脱炭素で足りない場合に、炭素的なエネルギーでどう補うのか?といった発想です。そして、クリーンエネルギーを調達するとなると、何をどれだけ購入するのかを決めることになります。当然、予算も編成する必要がありますよね。そこで計画的にエネルギー調達を行う時代に役立つサービスを、クライアント企業へプラスオンで提供していこうと考えています。非常に有効活用していただけると思うので、今後展示会等で発表する予定です。

北野:今のお話を踏まえると、どの電力会社から購入するとか、調達のマネジメントもできるということですか?

坪井:そうですね。エネルギーマネジメント事業では、サービスの一環としてエネルギー調達をコーディネートすることもあります。新電力が登場した当時は、コスト重視の調達を手伝っていましたね。これからはクリーンエネルギー調達に貢献できるのでは?と需要を見越して準備しています。
大崎電気坪井様

エネルギー施策のパートナーとしてソフト面をサポート

北野:クライアント企業の社会への関心、環境への関心は高まっていますか?

坪井:政府の掲げた温室効果ガス46%削減目標に向けて、各社のクリーンエネルギーへの取り組みはトップダウン型で計画を作成する実務者レベルにまで下りてきていますね。SDGsや温暖化への影響など非常に気にして、目標値を設定するなどかなり前面に打ち出しています。しかし一般家庭レベルでは、なかなかクリーンエネルギーを利用するメリットが見出せず、需要としてはまだまだこれからといったところです。

北野:エネルギーマネジメントシステムの開発時には、どのような点が1番大変でしたか?

坪井:いかに使ってもらえるかですね。クライアント企業のミッションの延長線上に、日々の業務や運用を落とし込むことを強く意識しています。エネルギーマネジメントシステムを設置していただければ終わりではなく、実はそこが始まりです。いかに長く活用していただくかが重要なので、導入後はソフト面のサポートに特に注力しています。エネルギーの使用量を前年比で何パーセント下げるという目標がある場合、必要な施策の検討や、来期の予算編成などに参画させていただいたりすることもあります。データ活用の面では一部を大崎電気が担ったりして、クライアント企業の利益・施策・対外的なPRの向上を目指しています。省エネ目的で設備替えをする際にお困りである場合や、環境関係の報告書作成でお困りの場合など、いろいろなアドバイスをしてお手伝いするといった感じですね。「エネルギーについては大崎電気工業の担当者に相談してみよう」と思い出して声をかけていただけるように日々取り組んでいます。エネルギー施策の頼れるパートナーであるためには、幅広い知識や情報収集能力は必要です。得意でない分野にも調査をしてタイムリーに応えていくよう心がけています。
大崎電気 坪井様

一緒に山登りをしているかのようにプロジェクトを進行

北野:社内でプロジェクトを推進するにあたって大変だったことは何ですか?

坪井:エネルギーマネジメントシステムへのAI機能の搭載ですね。AI機能を搭載する以前は、手動で室温を調整していました。独自開発したAI機能を付加したコントロール装置を導入したことで、今では気象予測データや過去の使用電力量をベースに自動で電力目標値を設定できます。このAI機能にはもっと伸びしろがあるのではないかと考え、開発部門は密接に市場の意見やフィールドデータを集めて、現在知見を蓄積しています。アップデートした情報を元に、AIに何を載せてどのような効果を実現すべきか。いずれエネルギーソリューションの最適解を見つけ出すと思います。

北野:社内におけるチーム間での大変さはありますか?

坪井:エネルギーマネジメント事業が始まった当時は、大崎電気工業ではスマートメーターの開発に注力しており、社内で協力を得づらい状況でした。しかしここ5〜6年は、開発部門が積極的に取り組むようになり、さらには開発側からさまざまな提案が来るようになりました。社員のメンバーはインフラを支えているという共通する強い思いがあるので、今、一緒に山登りしているような気持ちでプロジェクトを進めています。特にここ1〜2年は一体感が強まり、社内の意見交換も活発に行われるなどチームワークもどんどん良くなっています。入社したときにも安心して働けるいい会社だなと感じたのですが、このように、社員が社会課題の解決に向けた強い思いを共有できていることが、他部門のメンバーとも一緒に伸び伸びと山に登れる理由かなと感じています。
大崎電気 坪井様

スマートメーターで実現できる未来社会の可能性とは

北野:スマートメーターの今後について、どのように想定されていますか。

坪井:「測る人から図れる人へ」ですね。今までの電力メーターは、電力使用者の方から料金を徴収するための道具でした。しかしスマートメーターが導入されたことで、エネルギーバランスを把握しコントロールできるようになったため、今では発電量を抑えることも可能です。つまり環境問題への貢献などを図れるツールへと進化したわけです。実際に利用者とともに何を図りたいのかが見つかれば、より社会へ貢献できるようになると考えています。

北野:エネルギーマネジメント、スマートメーターを推進していくこと、どのような未来を作れそうですか?

坪井:スマートメーターを利用したエネルギーマネジメントは、使用量を測るのが原点です。その部分をコントロールできれば、絶対的な総量を少しずつ下げていけます。また震災時にも独自の強みを発揮できる点は、すでに実証済です。かつて、どこのスマートメーターと通信がつながらないか洗い出して、クライアント企業に手作業で情報をご提供したことがあります。スマートメーターなら、携帯電話がつながらないエリアも判明しますので、被災地の情報収集という点で非常に役立ちました。住宅地を例に考えると、スマートメーターは20~40メートルピッチで設置されている計算です。スマートフォンの登場で携帯電話が爆発的に普及しましたが、建物の単位で言うとスマートメーターが1番細かいメッシュを形成していると思います。これだけの細かいメッシュなら、社会を守るセンサーとして活用できるのではないかと考えています。もちろん今後、法律的な問題やプライバシーの問題を解決していく必要がありますが。個々のスマートメーターに通信機能が搭載されていますので、そこに何かを乗せれば未来型の街づくりなど壮大なストーリーを展開できるのではと期待しています。
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