企業、人、未来がつながる
SDGsニュースサイト

ソトコト広報室

2021.09.03

新しい仕組みづくりや子どもたちへの授業を通じて、明るい未来をつくる大崎電気工業とローラスインターナショナルスクール

100年以上にわたって電力計量の製造・販売を行う『大崎電気工業』。代表取締役社長の渡辺光康さんは、東京都港区にある『ローラス インターナショナルスクール オブ サイエンス初等部』(以下、ローラス)において特別授業を行いました。授業後、ローラスの日置麻実校長と、子どもたちに伝えたいこと、SDGs(持続可能な開発目標)との向き合い方などについて、語り合いました。

ローラスでエネルギーの授業を終えて

渡辺光康(以下、渡辺) 本日の授業では、地球温暖化と自然災害の関係、再生可能エネルギーの種類、電気のスマートな使い方などについて、初等部1年生〜4年生の子どもたちに伝えました。既にさまざまな知識を得ていて、自分なりに関心を持っているような印象を受けました。
授業の様子
日置麻実(以下、日置) これまでに就学前の年長クラスで「サステナブルなエネルギー」をテーマに太陽光や風力などの再生可能エネルギーによる発電システムのプロトタイプを作り、実際に作り出したエネルギーを使ってみる授業を行っています。教室だけでの学びでは限界があるので、今回渡辺さんのご協力頂いたように、専門家や事業家をお呼びして子どもたちに知見を直接伝える授業は、世界の問題を知り、自分たちで何ができるかを考える思考になっていくための大事な機会と捉えています。

渡辺 企業の役割として、小さくても積み重ねていける私たちにできることを考えた時、子どもたちに少しでも正しい知識を教えることが何かの役に立つはずだと思い、今回授業を行うことにしました。再生可能エネルギーを採用して二酸化炭素(CO2)を削減していくことはとても重要ですが、いきなり火力発電を止めてしまうなど、発電供給のバランスを早急に変えてしまうと電力は足りなくなります。また、電力を使う側は、その電力が再生可能エネルギーで作られたものか、その他の発電方法で供給されているのか、正確にはわからないし選択もできない。そんな現実を子どもたちに伝えて、最適な電力の組み合わせについて自分たちで考える。そんな力を育める時間になればと思って授業に臨みました。

日置 渡辺さんの本日の授業を通じて、電力需要のピーク時に合わせて電気の使用を調整する話を聞いた子どもたちが、オフピーク時に使えばいいなど、自分たちのできる範囲での解決策を思いつくことが非常に大事だと思っています。例えばですが、アマゾンでの森林破壊を止めなさいと言われてもどうして良いか分からないけれど、できるところから実行して、それができたら次のもう一段高い段階でできることを考えて実行するという発想になってくる。このような思考を身につける大変有意義な時間でした。
 ローラス 日置校長

電力計量の製造・販売会社としてできるエネルギーの在り方の提案

渡辺 弊社は電気の使用量を測るメーターを製造・販売している会社で、以前はアナログ式メーターを扱い、検針員が使用量を確認していました。しかし、この7、8年の間でデジタル式のスマートメーターに置き換わり、これには通信機能が付いているので、災害時にどこが停電しているかなど電力会社が各所の使用状況を把握できるようになりました。スマートメーターによって、誰がどこでどれだけ電気を使っているか把握できるようになり、電気の供給も変わってくると思います。これまでのように節電して電力需要のピークを下げるだけでなく、電力の効率的な使い方も可能になり、例えば夜間は定額で電力の使い放題にするようなことも想定できます。人々が我慢せずに豊かに暮らしながら地球にもやさしい、そんな未来が実現可能になっていくと思います。
大崎電気 渡辺社長
日置 昨年度に年長クラスで、無人島に流れ着いてから脱出するまでどうするかを考えるプロジェクトを行いました。5週間をかけて、家、食べ物、水、衣服、脱出のための筏といったようにテーマを決めて、撥水効果のある素材で家を作ったり、塩水を飲み水に変える実験を行ったりしました。今自然に使っている電気や水がないとどれだけ大変かを体感すると同時に、論理的・構造的に思考するクリティカルシンキングを身につける内容で、世界がものすごいスピードで変わっていく時代に生き抜く力になると思っています。

渡辺 授業の最後にあった質問の時間で「私たちは将来電気を使い続けるのか」という問いが子どもたちから出たように、物事の根本から問い直す視点が持てる子どもたちを見ると、豊かな未来の可能性を感じますね。いろいろな思想や社会での立場に関係なく、子どもたちに基礎情報を伝えて、実験をはじめとする科学を軸に自分なりの答えを導く。自宅に固定電話を置かなくなった今、スマートメーターの通信機能が家とつながる社会インフラへと変わりつつあります。その新しい社会インフラへ、セキュリティサービスや地域・コミュニティの見守り機能なども入れることも可能になってくる。どんなプラットフォームを作れるか、子どもたちに聞いてみるとおもしろいことが出てきそうですね。

問題解決能力をつける教育を

日置 世界がすさまじい勢いで変化している今、例えばいい学校に入っていい会社に勤めることが成功の方程式ではなくなり、自分の頭で考えることが一番重要なことだと思っています。ローラスでは、STEM教育(ステム/ Science, Technology, Engineering and Mathematicsの総称)に力を入れ、科学、技術、工学、数学を横断的に学びながら自身の考えと判断力を持つ人材の育成に努めています。そして、この教育の中心にあるのがエンジニアリング・デザイン・プロセスで、問題解決力、情報分析力、創造力、プレゼンテーション能力の向上を図ろうとしているため、授業の始まりは問題提起から入ることが多いですね。

渡辺 本日の授業でも自分の意見をしっかり発表し、また他の生徒の発言に対しても真剣に耳を傾けている子どもたちの姿に感心しました。私自身もアメリカの大学院で学んだ経験がありますが、日本人は自身の意見を発表するのが苦手であるように思えます。小さな頃からインターナショナルスクールで、自身の考えや導き出した結論を説明できる力をつけることができたら素晴らしいですね。

日置 日本では間違えてはいけない、失敗してはいけない空気がありますが、STEM教育の場合は間違うのが重要というか、何度間違えても良く、最終的に自分の正解にたどり着けばいいという方針です。これに加えてインターナショナルスクールの良いところは多様性があることで、いろいろな国の子どもたちがどんどん手を挙げて自分の思ったことは間違っていても発表していく環境にあること。他の人の意見が自分の意見が違っていても変な空気になったりしないので、多様性も重要だと思っています。
ローラス 日置先生
17 件
〈 1 / 2 〉

Related