英国発のナチュラルコスメブランドLUSH(ラッシュ)および英国の消費者団体であるEthical Consumer Research Association(エシカルコンシューマー・リサーチアソシエーション、以下エシカルコンシューマー)は、2022年4月18日(月)、動物実験の代替法開発および、動物実験廃止に向けた活動を推進する世界最大のプライズ『Lush Prize 2022』の応募受付を開始しました。なお、この『Lush Prize』は、2012年の開始から今年で10周年を迎えます。
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https://prtimes.jp/a/?f=d6160-20220418-29700bc629ef3ab0198cb25822db5414.pdf
サイエンス部門のこれまでの受賞者には、生体機能チップ研究を専門とする米国の大学、実験にヒト幹細胞を用いる中国の研究者、化学物質の毒性をコンピューターでモデル化することに重点的に取り組む英国のプロジェクトなどが名を連ねています。賞の設立から10年が経ち、動物科学の世界は大きく変化しましたが、解決すべき課題は未だに数多く残っています。
Lush Prizeの科学顧問を務めるレベッカ・ラムは次のように述べています。
「化粧品、化学、医薬品の分野において、動物モデルから脱却し、よりヒトに適した技術を採用する必要性が次第に認識されるようになり、積極的な取り組みが増えています。しかし、動物実験の信頼性に対する懸念が高まっているにもかかわらず、規制当局の硬直化した姿勢は変わらず、各国政府は依然として動物実験の実施を義務付けています。私たちが今年特に注目しているのは、変革の必要性を世論に広く喚起するプロジェクトや、例えば発生毒性(母体と胎児の間を化学物質が行き交うこと)のような、より複雑な安全性の問題を取り扱う新しい試験法を開発している科学者です。」
『Lush Prize』について
『Lush Prize』は、動物実験に頼らない研究開発支援や動物実験の廃止に向けた活動を推進することを目的に、ラッシュとエシカルコンシューマーが共同で2012年に設立し、今回で10周年を迎えます。
動物を使用しない実験分野では世界最大規模、動物実験代替法を推進し、1R※にフォーカスする唯一の賞です。「世論喚起部門」「サイエンス部門」「トレーニング部門」「ロビー活動部門」「若手研究者部門」の5分野における個人の受賞者および受賞団体へ、毎年最大総額25万ポンド(約3,750万円※)を授与しています。
『Lush Prize』は、2012年以来、世界で活動する95の個人・団体・機関に対して総額200万ポンド以上(3億円以上※)の賞金を授与してきました。日本、中国、ケニヤ、イラン、ウクライナ、インド、ニュージーランド、ブラジル、アメリカ合衆国、そして12のヨーロッパ諸国といった、南極大陸を除く全大陸にわたる多種多様な国々の研究者と団体を支援する、まさにグローバル規模のプライズです。
ラッシュおよびエシカルコンシューマーは、毒性学(化学薬品実験)研究における動物の使用問題に対する解決を目的として、 『Lush Prize』を実施しています。動物実験は非倫理的であると同時に、化学物質が人間に与える影響を予測する方法としては、正確性に欠けるという考えのもと、動物実験の廃止を実現するために必要な活動を大きく5分野に分け、動物を使用しない研究や活動を支援し、表彰しています。
『Lush Prize』は、金銭的支援にとどまらず、受賞者の研究や活動の評価や評判を高めるほか、より優れた、最適な代替法に完全移行するために誰もが協力しあう必要性を、政府や科学者、市民に対して伝える機会となっています。世界中の個人、団体、または組織がノミネートされた最終候補者リストから、研究者、学術関係者、活動家及びラッシュのスタッフから構成される独立した審査委員会の審査により選出されています。
世界中の全ての安全性試験が、動物を使用しない先進的な代替法によって行われるようになるまで、動物たちは化粧品の実験台になるという恐怖から抜け出すことはできません。ラッシュは、この慣習が撤廃されてこそ、化粧品業界は「美」を扱う業界だと言えるようになると考えており、その日が来るまで継続して「Be Cruelty-Free」のメッセージを広め続けていきます。
※ 1Rとは、動物実験の基準についての理念として3R(「Replacement(代替)」「Reduction(削減)」
「Refinement(改善)」)が掲げられており、Lush Prizeでは、動物を使用しない実験方法への転換を意味する「Replacement」のみを評価しています。
※ 1ポンド150円換算
『Lush Prize』募集要項ついて
1.応募対象部門