2022年6月7日に政府が閣議決定した、経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」では、重点投資分野の一つに「人への投資」が掲げられました。これを受け、企業における人的資本投資や従業員のウェルビーイングの向上に注目が集まる中、ビジネスパーソンの「働き方」における志向性や上司との理想の関係性についての見識を広げるため調査を行いましたので、第2弾として以下に報告いたします。
【調査概要】
調査名:ビジネスパーソンのウェルビーイングに関する実態調査
期間 :2022年6月17日(金)〜6月19日(日)
方法 :インターネットリサーチ
対象 :全国のIT/コンサルティング業に勤める20~59歳の一般社員800名(部下がいないビジネスパーソン)
※以下の報告では、以下の通り回答者の属性を定義しています。
1)世代別:26歳以下の若手世代=Z世代、27~42歳の中堅世代=Y世代、43~59歳のベテラン世代=X世代
2)所属先企業の従業員規模別:中小企業=299名以下、中堅企業=300名~999名以下、大企業=1,000名以上
【データサマリ】
1 |
【ウェルビーイングの認知度】 45.6%が「ウェルビーイング」を認知していると回答。若い世代ほど、また、所属先の企業規模が大きい人ほど「ウェルビーイング」という言葉を認知している傾向
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【ウェルビーイングへの関心】 「ウェルビーイング」を認知している人のうち、ここ3年程度で「ウェルビーイング」の関心が高まった人は57.5%という結果に。若い世代ほど、また、所属先の企業規模が大きいほど、ここ3年程度の「ウェルビーイング」への関心が高まっている傾向
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3 |
【総合的に見て、現在の自分にとって良いと思える会社で働いているか】 2人に1人以上(55.9%)が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答。「ウェルビーイング」を「知っている・意味が分かる」と回答した人のうち73.1%が「良いと思える会社で働いている」と回答し、「知らない」と回答した人の49.4%と比べ、20ポイント以上高い結果に
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4 |
【今より難易度の高い仕事を任されたいか】 24.4%が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答。若い世代ほど、今より難易度の高い仕事を求めている傾向
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【思い描くキャリア観】 26.4%が「ジェネラリスト」と回答した一方、「スペシャリスト」と回答した人は67.7%と「スペシャリスト」を希望する人が多い傾向。世代別ではZ世代で「ジェネラリスト」と回答した人は34.6%と、X世代より18.5ポイント高く、若い世代ほどジェネラリストを志向する傾向
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6 |
【ワークライフバランス観】 68.7%が「プライベートを最優先にしたい」「どちらかと言えばプライベートを優先したい」と回答。若い世代ほど、プライベートを優先したい傾向
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【チームの心理的安全性が保たれているか】 2人に1人以上(52.9%)が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答。「ウェルビーイング」を認知している人ほど、所属するチームの心理的安全性が保たれている傾向
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【チーム目標や役割分担、実行計画が明確になっているか】 48.5%が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答。「ウェルビーイング」を認知している人ほど、所属するチームの目標や役割分担、実行計画が明確になっている傾向
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9 |
【自分達の仕事が組織内や社会全体に対して影響力を持っているか】 39.4%が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答。「ウェルビーイング」を認知している人ほど、自分達の仕事が組織内や社会全体に対して影響力を持っていると考える傾向
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調査結果
①【ウェルビーイングの認知度】45.6%が「ウェルビーイング」を認知していると回答。若い世代ほど、また、所属先の企業規模が大きい人ほど「ウェルビーイング」という言葉を認知している傾向
「ウェルビーイング」という言葉を知っているかどうかについて、「知っている・意味が分かる(18.6%)」「意味は正確ではないが耳にしたことがある(27.0%)」の回答を合わせると45.6%と半数近くの人が「ウェルビーイング」を認知していることが分かった。世代別に見ると、Z世代では54.8%、Y世代では47.9%、X世代では40.5%が「知っている・意味が分かる」「意味は正確ではないが耳にしたことがある」と回答した。同様の回答を企業規模別に見ると、大企業では52.1%、中堅企業では47.2%、中小企業では38.3%という結果に。若い世代、また、所属先の企業規模が大きい人ほど「ウェルビーイング」という言葉を認知している傾向にある一方、ベテラン世代、また、所属先企業の規模が小さい人ほど認知率に伸びしろがあることが分かった。
②【ウェルビーイングへの関心】「ウェルビーイング」を認知している人のうち、ここ3年程度で「ウェルビーイング」の関心が高まった人は57.5%という結果に。若い世代ほど、また、所属先の企業規模が大きいほど、ここ3年程度の「ウェルビーイング」への関心が高まっている傾向
①で「ウェルビーイング」という言葉を「知っている・意味が分かる」もしくは「意味は正確ではないが耳にしたことがある」と回答した人のうち、ここ3年程度の「ウェルビーイング」への「関心が高まった」「どちらかと言えば関心が高まった」と回答した人は合わせて57.5%という結果となった。世代別に見ると、Z世代では65.0%、Y世代では59.2%、X世代では52.5%が「関心が高まった」「どちらかと言えば関心が高まった」と回答。同様の回答を企業規模別に見ると、大企業では62.9%、中堅企業では53.5%、中小企業では52.9%が「関心が高まった」「どちらかと言えば関心が高まった」と回答した。若い世代ほど、また、所属先の企業規模が大きいほどここ3年程度の「ウェルビーイング」への関心が高まっている傾向にある。
③【総合的に見て、現在の自分にとって良いと思える会社で働いているか】2人に1人以上(55.9%)が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答。「ウェルビーイング」を「知っている・意味が分かる」と回答した人のうち73.1%が「良いと思える会社で働いている」と回答し、「知らない」と回答した人の49.4%と比べ、20ポイント以上高い結果に
「総合的に見て、現在の自分にとって良いと思える会社で働いているか」について、「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答した人は全体の55.9%と、2人に1人以上が自分にとって良いと思える会社で働いている一方、「そう思わない」「どちらかと言えばそう思わない」と回答した人は全体で13.1%という結果に。①の「ウェルビーイング」を知っているかどうかの回答別に見ると、「知っている・意味が分かる」と回答した人のうち73.1%が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答し、「知らない」と回答した人の49.4%と比べ23.7ポイント高い結果となった。ウェルビーイングを認知している人ほど、現在の自分にとって良いと思える会社で働いている傾向にあった。