NEWS

スローフードの”食の世界遺産”「味の箱船」。日本にて新たに10食材登録で国内全74品目へ。

2021.11.06




ハタハタのしょっつる ※2006年登録済 (推薦人:レフェルヴェソンス 生江シェフ)

すでに2006年に登録済みの食材ですが、今回、改めて未来につないでいきたい食材として推薦いただきました。ハタハタのしょっつるは、秋田県の県魚であるハタハタ100%を熟成させて作るしょっつる(=魚醤)です。乱獲や気候変動の影響により、秋田県の海域でのハタハタの漁獲量は不安定な状態が続いています。過去、禁漁などの措置を経て一度回復したものの、近年再び漁獲量が落ち込んでいます。
ハタハタのしょっつる

ハタハタのしょっつる

レフェルヴェソンス 生江シェフ

レフェルヴェソンス 生江シェフ





【味の箱船登録を実現した連携その②】

登録の背景にあるもうひとつの連携は、徳島大学とのつながりから。日本スローフード協会は、2020年から2021年にかけ、徳島大学の内藤直樹氏(大学院社会産業理工学研究部 准教授)を筆頭に、徳島県三好市東祖谷地域の生産組合や周辺の行政・高校などと連携して、東祖谷の雑穀生産とその食文化が発展しながら次世代に継承されていく方法などについて検討を重ね、その一つの手法として、地域の在来雑穀の味の箱船への登録が進められました。その結果、2018年に世界農業遺産に登録された徳島県西部(にし阿波)から、祖谷の在来雑穀6種が味の箱船に登録されました。
この地域の山間集落では、山の急斜面を利用した農業技術が発展しており、それが「にし阿波の傾斜地農耕システム」として世界農業遺産(GIAHS)に登録されています。20世紀以降に激減したものの、現在も小規模な自家消費用の生産は続けられており、この地域固有の雑穀が栽培され、食文化としても受け継がれています。
引き続き、徳島大学や地域の生産者の方々と連携を深め、食の保全継承を行っていきます。





◎ 徳島大学から推薦された食材(味の箱船)

東祖谷の地域は少子高齢化が進み、住民もだんだんと減少しており、世界農業遺産にも登録されたこの地域特有の急傾斜地を利用した農業も担い手が減少し、雑穀生産そのものが衰退しています。



⑤ ヤツマタ

穂が複数に分かれていて他のシコクビエよりも穂が軽いヤツマタ。穂が複数に分かれている特徴を捉え、祖谷の地域で「ヤツマタ」と呼ばれています。食べるものが少ない時代に、腹持ちが良い食べ物として重宝されていたと言います。ヤツマタ団子にして食べるのが伝統の食し方ですが、かたくてざらざらした食感で、時間が経つとすぐに固くなります。
ヤツマタ

ヤツマタ




⑥ 祖谷のヒエ

地域で代々種継ぎされてきた「ヒエ祖谷系」。ヒエとは、寒さ(ヒエ)に強い特徴をとらえて呼ばれている名称です。黄色〜淡茶色の小粒で軽い実が房を形成しています。かつては、ひえを主食とする家が多かったそうです。ひえと米とトウキビを炊いたものは「サンミトウ」といい、お祝いごとなどに炊かれていました。甘味があって美味しい行事食です。食べるものが少ない時代に、腹持ちが良い食べ物として重宝されていました。
祖谷のヒエ

祖谷のヒエ




⑦ 祖谷のタカキビ

細い筋状の穂に、他の雑穀と比べてやや大粒の茶褐色の実がつきます。タカキビとは、背が高い特徴を捉えて呼ばれている名称です。現在は常畑で栽培されていますが、かつては焼畑で栽培されていました。食べるものが少ない時代に、正月などの特別なときの食べものとされていました。
祖谷のタカキビ

祖谷のタカキビ




⑧ 祖谷のコキビ

長くたれさがった筋状の穂に、小粒の黄色い実がつきます。コキビとは、黄色い実の色および、タカキビに比べて背が低いことから呼ばれている名称です。正月のお餅に使われます。また、旧暦10月亥の日に、病気予防や子孫繁栄を願って各家がおこなうオイノコサンというお祝いでも、このコキビを使った餅をつくって食べます。
祖谷のコキビ

祖谷のコキビ




⑨ 祖谷のアワ

地域で代々種継ぎされてきた「アワ祖谷系」。他の地域のものとは形状や大きさが異なる品種です。小粒の茶色い実が房を形成します。正月のお餅に使われます。また、旧暦10月亥の日に、病気予防や子孫繁栄を願って各家がおこなうオイノコサンというお祝いでも、このアワを使った餅をつくって食べます。
祖谷のアワ

祖谷のアワ

37 件
〈 2 / 3 〉

RECOMMEND

Tags

トップへ戻る