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未来を拓く最良の投資先、お金のプロが教えます!

2022.08.09

ライター・カメラマン/イワモトアキト

ライター・カメラマン

イワモトアキト

写真:南青山アドバイザリーグループ提供

『最良の投資先、お教えします』ー。不動産?株式?暗号資産(仮想通貨)?いえいえ、もっと魅力的で効果的な投資があなたのそばにきっとある。お金の本質を問えば見えてくる。私のため、社会のためになるお金の使い方。公認会計士・税理士として、上場プライム企業や資産家への財務アドバイスやサポートを担う、南青山アドバイザリーグループCEOの仙石実さんに、未来につながるお金の使い方についてうかがいました。

お金とは何か?理解しているようで難しいお金の本質

ソトコトNEWS ずばり!最良の投資先とは何でしょうか?教えてください。


南青山アドバイザリーグループCEO 仙石実(以下、仙石) おっと、直球なご質問ですね。その前に“お金”とは何でしょうか?その部分からお話しさせてください。そこから望ましいお金の使い方やお金との向き合い方が見えてくるように思います。

私が思うお金とは、ずばり「信頼」だと思います。他者からの信頼をカタチとしたもののひとつがお金であるという考えです。では、どのようにして他者からの信頼を積み重ねていくのか、その問いの中に最良の投資先があるように私は思います。

日々の生活の中でどんな人に対して信頼を感じますか。私は悩み事や困っていることなどがあったときに、一緒になって解決してくれるような人に信頼の念がわきます。自分では乗り越えられない壁を、高いスキルやノウハウをもとに利他的な思いで関わり、解決に導いてくれる。他者から「ありがとう、助かったよ」と感謝とともに、信頼されることを繰り返していくと自然とお金は集まってきます。

人を助けるためにはまず自分自身の力を磨き、高めていくことが肝心です。能力開発やスキルアップ、人脈づくりなどのために、大切なお金を使うことをおススメします。最良の投資先、それはあなた自身だということです。


ソトコトNEWS 自己投資こそが最良の投資ということですね。仙石さんはどのような自己投資をされたのでしょうか。


仙石 私の場合、会計士としてのスキルアップのための勉強はもちろん、人との交流や場づくりのためにお金を使っています。前向きなお金の使い方をすることが肝心です。長年ビジネスの世界で生きてきて、当たり前のことですが『人は一人では生きていけない』ということに日々気づかされます。

今の自分があるのも、助けてくれた、支えてくれた多くの人の存在があるからです。その人たちに向けて私の力で何かできることはないだろうか。日々、そんな思いで仕事と向き合っています。

前職の大手監査法人などを経て独立。「本当に依頼は来るだろうか」との不安もありましたが、これまで積み重ねてきた信頼をもとに仕事が舞い込んでくるようになりました。お願いされたことに対して私も「誠実性、専門性、迅速性」を理念に掲げて、全力で取り組みました。

その結果、自然とお金が集まるようになりました。今も自己投資を続けるとともに、身近な人や理念に共感する活動、企業へと投資をしています。与えて頂いたものを循環させることで、また私のところに必ず戻ってくる。儲けは特に意識していません。

多くの人がお金を循環させることで、一人の力では解決できないような大きな課題にも挑むことができます。世界はきっと変えられる、SDGsのような大きな社会課題に対しても、このような考え方が求められていると感じています。

本当の幸せはお金では手に入らない。大切なのは人とのつながり

写真:南青山アドバイザリーグループ提供

写真:南青山アドバイザリーグループ提供

ソトコトNEWS 国内の投資に関して、あまり積極的な状況ではないように感じます。


仙石 確かに、6月に日本銀行が公表した資金循環統計によると、家計が保有する金融資産残高は、3月末時点で前年比2.4%増と年度末としては過去最高の2005兆円。約半分にあたる1088兆円は現金・預金とされています。お金を貯める背景にあるのは、新型コロナウイルスの拡大による消費の抑制や、ロシアによるウクライナ侵攻など先行きの見えない社会への不安があるように思えます。

質素倹約を古くから重んじる日本においては、投資に向けたマインドが育っていないこともひとつの要因かもしれません。国も金融教育など新しい試みを始めました。VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)と言われるこれからの時代、大切になってくるのは安心を分かち合えるような人と人とのつながりだと私は感じています。

ビジネスを長くやっていると、お金を稼ぐことができたのに幸せそうに見えない方と出会うことも多々あります。一時の欲や不安から散財する人、お金を目的とした人ばかりが周りを固める希薄な人間関係。SNSを通じて高級車や派手な海外旅行など自己承認欲求ばかりが伝わってきますが、実際に話してみると「仙石さん、何だかすごく空しいんだよね」と悲しげな顔をされます。誤ったお金の使い方は人を不幸にさせてしまう。

お金に関わるものとして、不幸な人を増やしたくない。お金に対する想いを伝えたいと、昨年、尊敬する経営者であり人材教育コンサルティング事業を展開するアチーブメント株式会社の青木仁志社長とともに、共著『人生を変えるお金の話』を出版しました。本の中ではお金に対する考え方や使い方、投資の視点などを青木社長の豊かな人生経験や、私の実体験などをもとにお伝えしています。


ソトコトNEWS 仙石さんのお金に対する向き合い方や、人との関わり合いに対する意識はどのように育まれたのでしょうか。


仙石 父はビルメンテナンス業を営む社長でした。幼いころからたくさんの人に囲まれながら楽しそうに仕事をする父の姿を見てきました。尊敬する父からは「モノはお金で買えるけど、人の信頼はお金では買えない。信頼を積み重ねれば自ずとお金は向こうからやってくるものだ」と教わりました。『儲』という字は『信じる者』と書きます。自分を信頼し、信じてくれる人が周りにいればきっとそれだけで自ずと幸せでいられるのではないでしょうか。

小学校4年生の時に、将来の夢に「お金持ち」と書きました。当時からお金を使うことによって、行ってみたい場所や自分がやってみたいことに挑戦できるという考え方を持っていました。お金は夢や挑戦を叶えるチケットのような存在だと思っていたのでしょう。今もその思いに変わりはありません。

ファンとして心の底から応援したい存在と出会うこと。投資は夢を叶えるエネルギー

ソトコトNEWS 多くの投資経験を積まれた仙石さんにとって、魅力的な投資とはどのようなものでしょうか。


仙石 お金は自身のチャレンジへの挑戦権であるとともに、あなたが応援したいと思う人の夢を叶えるエネルギーでもあります。今の私にとっては家族、特に子どもたちは全力で応援したい存在です。彼らに教育というカタチで投資をしています。豊かな経験や体験をたくさん得ることで、スキルやノウハウが養われていく。お金よりも唯一無二の経験を残してあげたい。教育は未来につながる最高の投資だと思います。

最後に投資のポイントをひとつ。企業も突き詰めていけば「人」です。その経営者の理念や活動を心の底から応援できるファンに自分はなれるか。その人の成功が社会を良くしてくれると信じられるか。心の底から応援したいと思える人と出会うことです。自分の夢をその人が叶えてくれる、そのお手伝いとしてお金を使う。いつしか応援の輪は広がり、不可能だと思われたことも実現できるかもしれません。投資から生まれた信頼と感謝が循環していく、それこそが持続可能な社会の実現を目指すSDGsには欠かせないのではないでしょうか。
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ライター・カメラマン/イワモトアキト

ライター・カメラマン

イワモトアキト

1984年、名古屋市生まれ。中日新聞社にて記者・カメラマンとして社会問題からスポーツ、文化、芸能など幅広く取材。21年に独立、ソトコトNEWSにて社会課題解決に向けた個人や企業の取り組みを取材するほか、スポーツメディアなどでも活動中。

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