ソトコト広報室

I should do more here... Okay, I got it! (もっと、ここをこうすれば…。よし、できた!)」。子どもたちの充実した笑顔があふれる教室。日本で唯一、サイエンスマインドを用いて学ぶインターナショナルスクール『Laurus International School of Science(ローラスインターナショナルスクールオブサイエンス)』が今秋、東京都内に中等部を開校する。目指すのは社会課題解決を担う未来のイノベーター育成。STEM(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、数学)教育が拓く子どもたちの可能性について、学園長の日置麻実さんにお話を伺いました。

「?」から「!」へ。好奇心ベースだから自然と学びが進化する

ソトコトNEWS スクールの教育方針や理念などについて教えてください


ローラスインターナショナルスクールオブサイエンス 学園長 日置麻美(以下、ローラス,日置) ローラスでは、子どもたちの「これ何だろう」「どうやったらできるかな」というような、探求心や好奇心を科学の目線で捉え、答えを見つけていくことを軸に教育と向き合っています。現在は首都圏を中心に7校の1歳半〜6歳を対象にしたプリスクールとキンダーガーデンを運営。卒園後は初等部へ進学し、継続的に学びを深めることができるよう一貫教育を提供しています。

初等部の立ち上げから6年、卒業生を受け入れるとともに教育現場に新たな学びの場を創ることを目指して、今年9月に中等部を開校します。今後は2023年春を目途に、初等部と中等部を東京女子学園の新校舎(東京都港区芝)に移転します。

現代の社会課題を解決する未来のイノベーターを育てたい。そんな想いで子どもたちと向き合ってきました。中等部の開校や新校舎は、その可能性を大きく飛躍させてくれるはずです。

野山を駆けた実体験、自然は最高の先生だった。サイエンス思考で「なぜ」にフォーカス

ソトコトNEWS サイエンス思考の学び、STEM教育の魅力とは何でしょうか


日置 子ども3人を育てた一人の親として感じた『子どもたちの好奇心』が原点です。幼いころに虫を追いかけ、虹を見て驚き、星を飽きることなく眺める子どもたちの姿。好奇心こそが子どもたちのエネルギーだと感じました。子どもたちの「なぜ」、「どうして」に向き合う科学的な思考を取り入れ、自分で考えて答えを見つける学びの場を創りたいと始めたのがきっかけです。

私自身、自然豊かな群馬県藤岡市で育ちました。学校が終わればランドセルをほっぽり出して、日が暮れるまで野を駆け回るような幼少期を過ごしたことが何よりの思い出です。カエルを捕まえたり、川の流れを観察したり。群馬は養蚕が盛んな地域で桑の実がよくなっており、好奇心から実をかじったことも…。自然が教師で、サイエンスマインドをはぐくんでくれました。 子どもの疑問を解くには、よく観察したり何でも試すことが重要です。ローラスでは子どもたちの「なぜ」を科学的視点を使って、とことん考えることを大切にしています。

『STEM教育』をいち早く取り入れて現場で実践してきました。サイエンス(Science)を扱うには自ずとテクノロジー(technology)とエンジニアリング(engineering)、数学(mathematics)が掛け合わされます。日々目まぐるしい進化を遂げる今だからこそ、幼いころからのIT知識やプログラミング教育などが、将来の職業選択の幅や可能性を大きく広げてくれると信じています。

アイディアも伝わらなければ価値がない。大切なのは“コミュニケーション”と“人間力”

ソトコトNEWS 科学や数学と聞くと、どうしても“理系”を連想してしまいますが、理科や数学、プログラミングなどの授業が主な学びとなるのでしょうか


日置 必ずしもそうではありません。どんな技術や発明も伝わらなければ意味を成しません。ローラスでは、ドラマパフォーマンスやアートプログラムなどを通して、表現力を磨くとともに自分の考えを伝えるプレゼンテーションを取り入れ、コミュニケーション力を養うことも大切にしています。通う生徒たちは日本人はもちろんですが、アジア、アフリカ、ヨーロッパなど多様です。会話の共通言語はもちろん『英語』です。


ソトコトNEWS 英語でのコミュニケーション、子どもたちの会話力はどのように養われているのでしょうか


日置 自分の言葉で、自分の思いや考えを説明できれば…、これは実は私の苦い経験です。英語と文学が好きで、一生懸命勉強して大学は外国語学部英語学科へ進学しました。でも、学んだ英語はコミュニケーションツールとしてはまったく通用しなかった。私が一生懸命学んでいたのは“受験英語”だったわけです。落胆しました。その後、夫の仕事の関係でオランダで生活する機会を得ました。当時幼かった娘をアムステルダムのインターナショナルスクールに送迎していた時のことです。アジア、アフリカ、南米…、英語が母国語ではない子どもたちが軽やかに英語で会話する姿を見て衝撃を受けました。

英語の環境下にいれば、子どもたちはネイティブのように英語を使いこなすことができるんだ!今思えば当たり前のことなのですが、英語に悩んでいた私にとっては大きな驚きでした。そして「こんな英語教育を受けられる学校を日本で作ってみたい…」と夢を持つようになりました。

最初は本当に小さな一歩でした。日本に戻り自宅の8畳の和室で地元の子どもたちに英語を教え始めたのがローラスの原点です。その際に、サイエンスを学びの足し算として応用し、子どもたちの好奇心をくすぐるような試みを取り入れて、英語を学ぶスタイルを作り上げました。
例えば、赤色の水と青色の水を混ぜると何色になるかな? と英語で問いかける。子どもたちは、自分の考えを伝えたい一心で英語を話し始めます。この感覚が大切。地元で話題の英会話学校となり、少しずつ生徒数と規模が大きくなり、今のローラスインターナショナルスクールオブサイエンスに至りました。

今も現場では「考えて自分の言葉で表現する(伝える)」ということを大切にしています。そして相手の意見に耳を傾ける「聞く力」。対話やチームの活動を通して、人間力もしっかりと養ってほしいと願っています。

子どもたちは世界を変えるイノベーター。ローラスでの学びすべてがSDGsへとつながっていく

ソトコトNEWS サイエンス思考 ✕ コミュニケーション力。かけ合わせることでどんな力が子どもたちにもたらされるのでしょうか


日置 子どもたちの個性に合わせてたくさんの力がもたらされると思いますが、私が思うひとつの力としては『課題解決力』だと思います。ローラスでは環境問題などの社会課題に対してどのような解決方法があるかを子どもたちが積極的に考える場を設けています。

例えば、海のごみ問題、子どもたちは自分たちで解決案を考えます。その中でごみ回収ロボットが提案されれば、その構造やプログラミングを試作、水槽に浮かべて実験を繰り返し、アイディアを少しずつカタチにしていきます。貧困や食糧問題などの社会課題へアプローチする子どもたちの真剣な姿を見ていると、心にぐっとこみ上げるものがあります。学びすべてが持続可能な開発目標『SDGs』につながっている。彼らの中からきっと世界を変えるイノベーター(変革者)が生まれると信じています。

アイディアを創り・伝えるという部分において、これからはどうビジネスにつなげていくかも重要な課題と捉えています。ローラスでは『アントレプレナーシップ』、自ら新しい発明を生み出していく起業家・実業家の育成にも力を入れていきます。初等部から中等部へ。より社会実装に近づいていくような教育と支援を、子どもたちに提供したいと考えています。仮にある男の子がホタルの研究をしたいと望めば、可能な限りその研究におけるスペシャリストをメンター(指導係)に置くなど学びの環境を整えてあげたい。「考えた」、「作った」で止めるのではなくその先へ。学びも持続性が肝心ですよね。


ソトコトNEWS 子どもたちの生き生きとした表情が目に浮かびます。今後のローラスの目標や日置さんの夢などがあれば教えてください


日置 ありがたいことに中等部へのお問い合わせもたくさんいただいております。今後は、初等部や中等部を通して、大学や研究施設、企業や各種団体など、社会との結びつきを広げていきたいと考えています。年齢に関係なく最先端の技術や考え方に触れる機会を増やしていきたい。

閃きをカタチに、それはどんな小さなことでも良いと思っています。小さなイノベーションからきっと世界は新しいものへと進化していく。経験や国籍、性別などは関係ありません。熱い気持ちがあればきっとできる。どの子も無限の可能性を秘めたイノベーターですから。
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